2018→2019ブラジルレポート
渡伯からもう半年ちかく経ってしまいましたが、忘備録として載せておきます。
【サウダージ イタグアイー サウダージ】
2018年大晦日。夜21時過ぎにリオの空港に到着。再会の喜びもそこそこに、親戚の車でイタグアイーまでとばし、なんとかブラジルでのカウントダウンに間に合いました。
今回も里帰りが目的で滞在期間も短かったため、アカデミア(道場)に行ったのは2回だけでした。とは言うものの、新年フェスタやガファイニョット誕生日フェスタにメストレや古くからの友人が来てくれたり、こちらがお家にお邪魔したりと、カポエイラの仲間と会う機会がありました。私も知らない古参の弟子の人もいたりして、多分、日本の先生方は会ったら懐かしいー!となったのではないでしょうか。呑みながら、昨年他界されたショコラッチさんの思い出話(豪快エピソード)なんかもしていました。
コハダン・ジ・コンタス本部道場とガファイニョットの実家は同じ地区にあり、しかも狭い街なので、しょっちゅう誰かと出くわします。友人や親戚も近所に住んでいるので、アポ無しで誰かの家の前まで行き、インターホンというものがないので、扉をドンドン叩き、塀の外から大きな声で名前を呼ぶ、もしくは口笛を吹きます。よく塀の向こう側の犬に激しく吠えられます。それで留守、ということもしばしば。事前に連絡する、という感覚があまりないようですね。頼まれていた物を届けたり、料理をたくさん作ったから誰々さんのうちに持って行こうか、という場合も同じく。
令和平成を飛び越え、相変わらずの昭和感覚です。


人の気配が無いバージョン
前回2015年にイタグアイーに行った時に、この地区は治安が悪くなった、と言われていましたが、今回は、男性でも深夜に一人歩きするな、と言われました。ガファイニョットでさえも、長年の日本の生活で感覚が鈍っているからダメ!と周りの人に釘を刺されていました。実際、深夜に所々にたむろしているグループがいました。昔は因縁をつけられても、そのグループの中に顔見知りがいて
「お前何やってんの!?」
「あ、ガファイニョット!ごめんごめん」
…のような展開になったりもしたそうなのですが、現在は他の土地からの流れ者が増えていて、知らない奴ばかり、ということだそうです。ちなみに今回、ガファイニョットは着いた途端に体調を崩し、ヘルペスの様な物を発症してしまいました。親戚一同に「お前、日本人化してるなー kkkkk(←爆笑の意味)」と笑われていました。私グァリカーナの方は冷え込む日本から離れて普段かかない汗をかき、絶好調でした。



脱ぎたい世代(筋肉自慢)が固定されている様子
一方、若い男子の間では金髪ばやり

それから新しい大統領になったところでしたが、特に街の様子は変わりなく、制度も変わっていないようでした。
※日本のパスポートでブラジルに短期滞在する際、ビザが免除になることが決定しました。今までは観光だけでもビザが必要で、手続きが煩雑なうえ手数料も結構かかりました。「ボルソナーロどうにかしてくれないかな〜」と私が愚痴をこぼしていたので、「聞こえてたのかもしれないね」とガファイニョットに言われました。これからいい方向に変わっていくのでしょうか。国土が広いので、小さい地域の範囲にまで政策が及ぶのはなかなか難しいのではないか、というのが私の所感です。
ここのところリオデジャネイロは異常な暑さです。熱波が強烈でした。これまでは日陰に入れば風が心地よく、扇風機をガンガン回せば凌げていましたが、遂にエアコンが無いと眠れないほどの気温でした。ちなみにエアコンは高価なので、思い切らないと買えません。
それからビーチでは、強い日焼け止めが必須で、特に子どもたちにはラッシュガードと帽子をかぶせている家族もいました。Tシャツを脱いで、さあビーチ!というリオの光景がだんだん薄れていく気がします。


【日本とのつながり、何かのご縁】
4年ほど前にガファイニョットの実家の近くに中規模のスーパーマーケットができました。名前は“Mirai”というので、もしかしたら日系の方が経営しているかもしれません。ドラッグストアにも“KENKO”(健康)という文字があったり、この地域にも潜在的に日系人の方がいらっしゃるのでしょう。
今回、イタグアイーの日系人コミュニティを訪問したかったのですが、事務所に電話しても繋がらず、叶いませんでした(その日はブラジルではマイナーな「野球大会」だったようです)。次回チャンスがあれば、ぜひ行ってみたいです。

ガファイニョットの高校時代の親友に日系人の方がいました。
その人は10年近く前に事故で亡くなりましたが、その弟さんご家族が日本に移住する予定だそうです。偶然にも名古屋に!
奥さんと娘さんは「日本では100円ショップに行きたい♪」とのこと。移住が実現したら、ぜひ名古屋での生活を紹介できればと思っています。

カポエイラ繋がりではないのですが、親戚の家でのフェスタに、元総合格闘家のノゲイラ選手の妹さんがご主人とよく来られていました。ガファイニョットのいとことご主人がお友達だそうです。お兄さんが日本にとってもなじみ深い方なので、ご夫婦も日本に興味津々でした。
それから今回改めて気がついたのですが、リオの中心部からイタグアイーを結ぶ高速道路沿いにNISSANの大きなショールームが二軒ほどありました。他の日系自動車メーカーは見かけなかった様な気がします。やはりリオにはゴーン氏の家(マンション)もあり、日産の拠点だからなのかなと思いました。
月並みですが、日系ブラジル人をはじめ、日本で暮らす外国人のみなさんのお手伝いをもっとしていきたいな、などと思い巡らす今回の帰省となりました。

ヴァスコ・ダ・ガマの石棺(リスボン・ジェロニモス修道院)